【美味しさの科学】炭火の焼鳥v.s.ガス火の焼鳥編
BBQの季節になったっぽいね。
どうもこんにちは。
陽キャ男性との連絡で
初めて季節の訪れに気づいた
インドア陰キャの私です。
今日も元気に
当たり前とされる常識を疑い
科学で切り込んでいきましょう←
それでは、BBQ関連でひとつ。
焼鳥は、
ガスコンロで焼くよりも
炭火で焼いた方が格段に美味しい。
超絶当たり前のことを言われたような
気がしているそこのアナタ。
では、なぜそうなるの?
炭の風味がつくから?
火力が強いから?
そんな単純な理由だと思ってない?
炭火焼きによる美味しさのヒミツを
科学で解き明かしていきましょう。
ガス火と炭火の違い
ガス火と炭火の大きな違いとは…?
ずばり、
熱の伝わりかた
である。
まずは
熱の伝わりかたの種類と
その特徴について見ていこう。
熱の伝わりかた3種類
熱の伝わりかたの違いについては
「熱移動の三原則」と言われる法則があり
熱伝導、対流、熱放射の3種類がある。
1)熱伝導
金属などの物質(固体)を通じて
熱が直接物体に伝わる加熱方法。
2)対流
温められた流体(液体や気体)の
移動によって熱が伝わる加熱方法。
ちなみに、
熱の伝わりやすさ(熱伝導率)は
気体<液体<固体 。
つまり、
対流よりも熱伝導の方が
効率よく熱を伝えられるのだ。
3)熱放射
赤外線などの電磁波(放射線)によって
熱が伝わる加熱方法。
熱輻射、輻射とも言われ、
熱伝導や対流のように物質を介さない加熱が
この熱放射の大きな特徴なのだ。
これら3種類の熱の伝わりかたのうち、
ガス火は熱伝導
炭火は熱放射
によって食材に熱を加えている。
ガス火の熱
まず、
ガス火を使ってフライパンで
食材を焼くときの熱の伝わりかたは、
熱伝導と対流の2種類。
熱伝導では、
食材がフライパンに接している部分も
そうでない部分もあるので、
食材の部分によって加わる熱の量が
大きく異なってしまう。
つまり、
熱伝導による加熱では
焼きムラが生じやすいのだ。
炭火の熱と効果
一方で、
炭火の熱放射による加熱は
物質を介さない電磁波による加熱である。
そのため、
安定して食材に熱が加わることで
焼きムラが少ないのだ。
美味しく焼けるポイントとして
赤外線も関係している。
赤外線は光の一種であり、
光の波長によって遠赤外線と近赤外線がある。
表面をカリッと焼き上げるのが、遠赤外線。
食材内部まで達して中まで加熱するのが、近赤外線。
これらの赤外線によって、
表面を固めることで食材のうまみを閉じ込め、
中まで素早く火を通すことができる。
さらに、
メイラード反応促進や
燻製効果も期待できるため
香りや味も格段に良くなる。
メイラード反応とは、
タンパク質と糖分を加熱することで
独特の香ばしい味や香りを生み出す反応である。
炭火焼きではムラなく熱が通るため
メイラード反応が促進され、
香ばしい味や香りが生じやすくなる。
また、
食材の油が炭に落ちると、
蒸発して煙が発生する。
その煙が燻煙となって
燻製のように香りづけされる効果も期待できる。
ガス火でもグリルはどうなの?
では、
ガス火でもグリルを使った場合はどうか?
もちろん、
熱放射や対流による加熱となるため
焼きムラは少なくなるし、
赤外線による効果も期待できる。
だが、
ガスの化学変化による影響があるため
その点の注意が必要になるだろう。
ガスの化学変化
家庭で使用されるガスの成分は
メタン、エタン、プロパン、ブタンなど。
これらは、有機化合物の一種である。
(炭素と水素が含まれる物質ね)
つまり、
燃やすと水と二酸化炭素が発生する。
二酸化炭素は換気されるからいいとして、
問題なのは、水。
ただでさえグリルに水を入れるのに、
ガスの燃焼でも水が生じるってことは
水っぽくなっちゃうのだ。
グリル用の敷石があれば
水っぽくなりにくくなるが。
まとめ
炭火の焼鳥が美味しい理由は
熱伝導にあるということが
ご理解いただけただろうか。
でも、
今はご時世的にBBQに行けないし…
私のようなインドア陰キャでも
美味しい炭火焼鳥が食べたいときだってある。
(でも何人か友達誘って…とか気後れする)
ふふふ・・・
七輪という昔ながらの利器があるじゃないか!
先人たちの知恵はあなどれんぞ。
一人用七輪だってあるんだから。
この七輪はおしゃれ。インテリアにもなりそう。
大事な炭もお忘れなく。
着火剤もあると便利。